小麦
日本で3番目大きなアレルギーの誘因は小麦です。小麦を食べると拒否反応が出て困っている人は多いですが、小麦は日常的に食される食品の多くに含まれているため対処が困難です。たいていの場合は小麦に含まれるグルテン、グリアジン、グルテニンなどのタンパク質が誘因です。グルテンはライ麦、スペルト小麦、大麦、ヒトツブコムギ、トリチケールなどにも含まれます。グルテンを含まない穀物には蕎麦、とうもろこし、アマランス、米、オーツ麦(エンバク)、キビ、アワ、ヒエ、キノアなどがあります。
なぜ人々が小麦に対して拒否反応を示すのかについてはさまざまな説がありますが、その一つは、小麦の収穫効率を高めるために品種改良が行なわれてきたことが原因ではないかとする説です。品種改良の結果、小麦タンパクも変化している可能性があります。今日生産されている小麦は数十年前に生産されていたものとは異なるのです。現在の小麦はグリアジンタンパクが強化されていますがこのタンパクは1960年代以前の小麦には含まれていませんでした。小麦胚芽の構造自体も変化しています。そうした変化が過敏症の増加の一因となっている可能性があります。
小麦に対する主な症状
- 湿疹、蕁麻疹、エグジマなどの皮膚の症状
- 腹痛、吐き気、消化不良、嘔吐、下痢
- 鼻水、くしゃみ、鼻づまり
- 頭痛
- 喘息、咳
小麦が含まれている主な食品
- 菓子バン、ケーキ、クッキー類
- パン粉、クルトン
- ブルガー小麦
- シリアル
- クスクス
- デュラム小麦
- ヒトツブコムギ
- エンマー小麦
- 小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉、全粒粉)
- 麩
- 乾燥小麦タンパク
- マッツァ
- 麺やパスタ
- セイタン
- スペルト小麦
- 有芽小麦
- トリチケール
- 小麦グルテン
- 小麦(ふすま、デュラム、胚芽、グルテン、 ウィートグラス (シバムギ)、モルト、でんぷん)
- 小麦タンパクを含むすべての食品
小麦が含まれていることがわかりにくい食品
- ブイヨン
- グルコースシロップ
- ナンプラー
- モルトおよびモルトビネガー
- サラダドレッシング
- すり身
- 醤油
- でんぷん(ゼラチン状でんぷん、加工でんぷん、野菜でんぷん)
- ヨーグルト
ご存知でしたか?
- 粘土には小麦が含まれています。
- 食肉加工品には小麦が含まれている場合があります。
- 日焼け止めには胚芽オイルが含まれている場合があります。
- シャンプー、コンディショナー、せっけんは小麦を原料とする成分が含まれている場合があります。
- 口紅その他の化粧品に小麦が含まれている場合があります。
- ビタミン剤、サプリメント、医薬の中には小麦が含まれている場合があります。
- そばに小麦が含まれている場合があります。